村上龍の新作長編がiPadで出るって

近況報告

iPad:村上龍さんの「歌うクジラ」を配信 出版社通さず - 毎日jp
http://mainichi.jp/select/biz/it/news/20100716mog00m300022000c.html

【ブログ】村上龍氏の決断に出版社は戦々恐々 - WSJ.com
http://jp.wsj.com/IT/node_82696

村上龍の新作長編がiPadで出るという話。このニュースで「iPadちょっと欲しいかも」と初めて思いました。村上龍の長編は読みたいので。もうひと押し、何かあったら買うかもー。

で、このニュース。いろいろな論点があると思うんですけど、「出版社を通さない」という衝撃が主になってる記事が多かったようですね。出版社の役割ってなんだろう、のんびり熟考してる時間はないんだな、というのは改めて理解するまでもないけどそれは本稿ではあんまり触れません。

それより思ったのは「この小説はいつまで読めるだろう」なのでした。

リアルの本は場所を取るので置いておけない、電子版なら嵩張らないのでいくらでも所有できる。というのがまぁよく言われる話なんですけど、電子版、何年後までリーダブルでしょう。特定のシーンに坂本龍一のBGMが付いてるなんて特殊なフォーマットということもありますし(ここから「小説」ってなんだろう、も考えるところです)、何か技術的な進化or衰退によって数年で読めなくなったりしませんか?

村上龍の初期代表作『コインロッカー・ベイビーズ』は20年前に買った文庫をまだ持ってます。多少黄ばんでるけどまだ読み返せます。「うっわー、これ永久保存!」と思った大事な本は、引越しでも捨てずに持っていくわけですよ。iPadで出る『歌うクジラ』、買ったとして、20年後まで読めるんでしょうか。読み捨てだったらいいんですけどね。