椎名誠『遺言未満、』

書誌情報

  • 遺言未満、ゆいごんみまん
    椎名誠しいなまこと
    2023-11-17
    集英社 集英社文庫
    遺言状のこと、葬式のこと、家族のこと、緩やかに下降する体調のこと…来年傘寿のシーナが本気で向き合った「自分の死」とその周辺。
    その時、何を見て何を想い、どう果てるのか。空は蒼く広がっているのだろうか。風は感じられるのだろうか――齢76。作家、ときどき写真家がカメラを抱えて迷い込んだ"エンディングノート"をめぐる旅17。「ぼくなどはもうとうに"死亡適齢期"に入っていたのだ」。お骨でできた仏像、葬祭業界の見本市、元路上生活者の人の共同墓、海洋散骨……。超高齢化社会日本で白熱する「よき逝き方」をめぐる現場に、カメラを手に接近し考えた3年間の"エンディングノートをめぐる旅"。世界中を旅してきたなかで、異なる習俗、宗教の向こう側の生と死を見、体感してきた。何度も死にそうな目にもあったけれど、今、初めて、本当に真剣に「自分の仕舞い方」と向き合ったシーナが見出した新たな命の風景とは――。作家生活40年を越え、約290タイトルを上梓してきた著者新境地の、静かなる一冊。【著者略歴】椎名 誠(しいな まこと)1944年、東京生まれ、千葉育ち。東京写真大学中退。「本の雑誌」初代編集長。流通業界誌編集長を経て79年『さらば国分寺書店のオババ』でデビュー。89年『犬の系譜』で吉川英治文学新人賞、90年『アド・バード』で日本SF大賞を受賞。「怪しい探検隊」シリーズ、『岳物語』『大きな約束』『家族のあしあと』等著書多数。監督映画に『白い馬』(日本映画批評家大賞最優秀監督賞)等。

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