赤坂真理

赤坂真理プロフィール&ガイド

赤坂真理(あかさかまり)―1964年生まれ(60歳)。東京都杉並区出身。小説家。

編集者を経て1995年「起爆者」(『コーリング』に所収)でデビュー。

2000年『ミューズ』で第22回野間文芸新人賞、2012年『東京プリズン』で第66回毎日出版文化賞および第16回司馬遼太郎賞、2013年同作で第23回紫式部文学賞受賞。

河出書房新社のJ文学戦略における主要兵器の一人として『文藝』に出ずっぱりでした。推量も結論もいらないからここに居られるだけの理由がほしいというような危うい性急さが魅力。『ヴァイブレータ』からまず手にとってみて。

関連作家・似てるかも作家:松岡正剛

赤坂真理おすすめ本ベスト

  1. 『ヴァイブレータ』表紙
    自分の中で振動する不可知の領域を抉じ開けるのは吐き気と体温。肌に浮き出てくる前の、奥にある温度。言葉がバラバラに解けてしまって表層的なものは何も要らなくて、コンビニで会った男と旅するしかなくなるのだ。
    文学(小説)

赤坂真理レビュー一覧(7冊)

  1. 『東京プリズン』表紙
    東京裁判と「天皇の戦争責任」を考える長編小説。ディベートでは「そうだったのか」と発見もあったが、法学的議論では終わらなくて。時空を超えるファンタジックな要素がありながら「私」小説であるところも赤坂的。
    文学(小説)
  2. 『彼が彼女の女だった頃』表紙
    短編集。観察者としての眼が肉体からズレて外側にあるような、著者独特の浮遊感は楽しめる。でも内省も衝動も突き抜けず、文字遊びも余計に世界を小さくしてるような。雫したたる「桃」のエロさは濃密でいいけどね。
    文学(小説)

赤坂真理の新刊・近刊

  • 石牟礼道子/鶴見和子/赤坂真理/ほか『言葉果つるところ〈新版〉』表紙
    石牟礼道子/鶴見和子/赤坂真理/ほか
    2024-09-27
    藤原書店
    国際的社会学者と作家・詩人の、20時間にわたる深く濃い対話! 水俣病をその身に背負う人たちの、言葉にならない魂の叫びを言葉にうつしとり、『苦...
  • 赤坂真理『安全に狂う方法』表紙
    赤坂真理
    2024-06-03
    医学書院 シリーズ ケアをひらく
    そんな私に女性セラピストは、このうえない毅然さでこう言った。「あなたには、安全に狂う必要が、あります」--そう、自分を殺しそうになってまで救...
  • 赤坂真理『愛と性と存在のはなし』表紙
    赤坂真理
    2020-11-10
    NHK出版 NHK出版新書
    誰もが、性的マイノリティである 「男/女」と単純に分類しがちな我々の性は、とても繊細で個別的だ。 だが今性を語る言葉は、あまりに人を対立さ...