宮沢章夫

宮沢章夫プロフィール&ガイド

宮沢章夫(みやざわあきお)―1956年生まれ(67歳)。静岡県掛川市出身。劇作家、演出家。

竹中直人、いとうせいこうらと「ラジカル・ガジベリビンバ・システム」に参加。その後、劇団「遊園地再生事業団」を立ち上げる。京都造形芸術大学助教授も務める。

1993年『ヒネミ』で第37回岸田國士戯曲賞、2010年『時間のかかる読書 横光利一「機械」を巡る素晴らしきぐずぐず』で第21回伊藤整文学賞(評論)受賞。

芥川賞候補になった小説『サーチエンジンシステムクラッシュ』が素晴らしかったので、他の本も読んでみようと思ったら脱力系エッセイばかりなのですね。もっとちゃんと小説書いてくれたらいいのに。本職(?)の劇作家としてよりも、こちらのエッセイストとして世には認知されているものと思われます。代表作といいながら『ヒネミ』が現在入手不可だったりするのはどうにかしてほしいです。

関連作家・似てるかも作家:星野源 松尾スズキ 横内謙介 志茂田景樹 田口トモロヲ 野田秀樹 清水邦夫 岸田理生 浅利慶太 鴻上尚史

宮沢章夫おすすめ本ベスト3

  1. 『サーチエンジン・システムクラッシュ』表紙
    赤いチョークの線を追ってやってきた池袋。虚学ゼミ教授の言葉がフラッシュバックする中、騙し絵のような街で迷子になる長編。傾いた現実をこれほどクールに語れるのはすごい。人はこの曖昧さに耐えうるものなのか?
    文学(小説)
  2. 『ボブ・ディラン・グレーテスト・ヒット第三集』表紙
    歌舞伎町ビル火災から、911までの10日間。世界変容のエアポケット、あやふやな世界線に惑う男。放火犯かもしれない、というかすべてが私かもしれない。「何が起こるか知ってる」ことに因らない不穏な感じが卓抜だ。
    文学(小説)
  3. 『不在』表紙
    利根川に浮かんだ少女の死を巡って謎が謎を呼ぶ長編。シェイクスピア悲劇を敷いて、業の一族や浮浪する詩人が物語を語る。視点と時間の転向が速くて読者置き去りでも気にしない風ながら終盤畳み掛けの見せ場は圧巻。
    文学(小説)

宮沢章夫レビュー一覧(13冊)

  1. 『ボブ・ディラン・グレーテスト・ヒット第三集』表紙
    歌舞伎町ビル火災から、911までの10日間。世界変容のエアポケット、あやふやな世界線に惑う男。放火犯かもしれない、というかすべてが私かもしれない。「何が起こるか知ってる」ことに因らない不穏な感じが卓抜だ。
    文学(小説)
  2. 『考えない人』表紙
    何も考えてない人の言動を取り上げる脱力系エッセイ。テーマが立ってるはずなのに、この雑多な感じはなんだろうな。著者ももちろん考えてないから、深追いしない適当な検証と、真面目が出ちゃった文体が合ってない。
    文学(エッセイ)

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