かつて軍港として発達し、その後このまさかりのかたちをした半島の政経両面における中心地として繁栄した波間の町について、タカとトンビは、ふた通りのイメージを抱いていた。
ひとつは完全なゴーストタウンのイメージ。
「半島記」より。
SF的小説なので明確に現実地名が出てくるわけではないのですが、あとがき読まずとも分かる、まさかり型の半島は下北半島です。軍港だったという波間町はむつ市大湊でしょうかね。大間、風間浦といった近隣の地名イメージと混ざってますか。
作中では、半島で起こった(原発によるものと想像される)事故により汚染され、半島の根元からバリケード封鎖、捨て去られたエリアになってます。しかし留まった住人たちもいて、主人公たちは恐山(と思われる霊場)での儀式に巻き込まれていきます。
掲載日:2008-03-23