大湊 - 小林恭二『半島記・群島記』

物語の舞台 - 大湊(青森県 むつ市)

 かつて軍港として発達し、その後このまさかりのかたちをした半島の政経両面における中心地として繁栄した波間の町について、タカとトンビは、ふた通りのイメージを抱いていた。

 ひとつは完全なゴーストタウンのイメージ。

「半島記」より。

SF的小説なので明確に現実地名が出てくるわけではないのですが、あとがき読まずとも分かる、まさかり型の半島は下北半島です。軍港だったという波間町はむつ市大湊でしょうかね。大間、風間浦といった近隣の地名イメージと混ざってますか。

作中では、半島で起こった(原発によるものと想像される)事故により汚染され、半島の根元からバリケード封鎖、捨て去られたエリアになってます。しかし留まった住人たちもいて、主人公たちは恐山(と思われる霊場)での儀式に巻き込まれていきます。

掲載日:2008-03-23
大湊イメージ
※写真はイメージです。地図もイメージであり、写真撮影地点や物語の舞台の特定を意図したものではありません。

図書情報

大湊について

大湊(おおみなと)は、現在の青森県むつ市に属する港町。下北半島中部の陸奥湾に臨む地にある。


[概要・歴史]

古くは陸奥国糠部郡に属して安渡(あんど)と呼ばれ、安東氏が支配していた。ところが15世紀に入ると根城南部氏が安東氏を蝦夷地に追って支配下とし、続いて三戸南部氏の影響下に入る。元和3年(1617年)、正式に盛岡藩(三戸南部氏)が支配した。

戊辰戦争では盛岡藩は会津藩とともに明治政府と戦ったが敗北し、その結果盛岡藩は減封によって大湊を失い、代わりに明治3年(1870年)下北半島に移されて斗南藩と名乗った旧会津藩に属した。翌年、斗南藩は安渡村と隣の大平村を合併して大湊町として開港場にすることとしたが

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