昇天峠は奥秩父と上州・信州の境の、諸神山という小さな連山をつなぐ尾根がやや低く窪んだ地点にあります。かつてはこの峠を越える道があったそうですが、いまではトンネルが掘られ交通のメインはそちら、また植林杉が中心のあまりにも地味な山なので、トレッキングに訪れる人もほとんどないそうです。
心中時代に荒れる都会から切り離された峠の山荘で、身を潜めるような暮らし。物語の三分の二はこの昇天峠が舞台となってます。
小説の舞台としては現実の日本ではない、ちょっとずれたパラレルワールドなので実際の土地ではないのですが、実際の地名に無理やり当てはめてみると、埼玉・群馬・長野の境になる山は三国山、三国峠あたりでしょうか。トレッカーは少なくはないはずですが。
高天原山(御巣鷹山)に近いところでもあります。
掲載日:2007-06-24