あとで他の猫から聞いた所では、木立と芝生の此庭はパブリック、ガーデンと云う共同租界の公園だそうで、英吉利人の婦人が毎朝欠かさず餌を撒いてくれるとの話であった。
夏目漱石『吾輩は猫である』の猫が、上海に渡ったという設定の小説。
黄浦江の西岸は外灘と呼ばれる上海の中心地ですが、「パブリックガーデン(現在の黄浦公園)」もそこにあります。英国領事館のすぐそばで、欧米風の風景があるエリアです。
租界内の公園として、当時は「犬と中国人入るべからず」なんて看板もあったとかなかったとか言いますが、現在は観光スポットのひとつとして、誰でも立ち入りができます。
掲載日:2010-07-04