「線を引いた本」のシェアはWeb2.0的か

近況報告

あなたはやりますか。本を読みながら、大事なところ線引いたりするという行為。世間一般的によく聞くことではあります。私はやらないほうなんですが、「本の読み方・飲み込み方」は人それぞれの方法でいいと思うので、別にどんだけ線引いていただいても結構です。

むかし古本屋で本を買うと、たまに線を引かれてボロボロになったものが混ざったりしてるのは珍しくもなかったんですが、「古本屋=ブックオフ」になって久しく出会ってなかったから、線を引くほど本を読み込む人は減ってるのかもしれないとも思ってて。

このたびそういった「線引き後」の本に出会いまして。池澤夏樹『沖にむかって泳ぐ』なんですけどね。久しぶりに見たのでちょっと驚きました。線が引いてあると、まるでそこが重要なポイントであるかのように見えてしまいます。その線があるのとないのとでは、目線の動きが変わりますよね。さらにあろうことか脚注まで書き足されてる。

読む分には、まぁ別にいいんです。古本だし。でも、そこまでじっくり研究した本を、古本屋に売るってのはどういうことよ?と机をバンバン叩きながら不意に思ったことは、「これはWeb2.0的行為なのではあるまいか?」ということでした。

この本の要点はここだ!という部分に(鉛筆で)マークアップしたうえで、シェアしあう。私もさらに書き足したりなんかして、また古本屋へリリースする。おお。なんだかそれっぽい。どこが「Web」2.0なんだよ、リアルの話じゃん。と思われるムキもあろうかと思いますが心配ご無用、それならばその本を、ネットオークションで売ればいいのである。