これってコインロッカー・ベイビーズじゃん。

近況報告

あまりに似すぎててどう評価しようかと思いながら満点つけました古川日出男『サウンドトラック』。どう見ても村上龍『コインロッカー・ベイビーズ』です。

読んでる最中に評判調べたりは普通しないのですが、途中で気になってきたので「サウンドトラック コインロッカーベイビーズ」とかググったら皆似てるって言ってる。安心感と残念な想いを両方抱えつつ本に戻って、読み終わって(文庫の)解説見たらなんだ、解説者の柴田元幸もすでに言ってんじゃん。

文庫になって読んでるようじゃもう遅いのね(何に?)。

『コインロッカー・ベイビーズ』は私のオールタイムベストテンでも5位には入る、村上龍の最高傑作。幼くして親から切り離された擬似兄弟(兄妹)の破壊と再生の祈り。プロットが似てるってことがもちろんベースなんだけれども、この不愉快なアドレナリン量がおんなじ感触。

伏線が回収しきれてなかったり、行動原理がクエスチョンだったり、難と見える部分もいっぱいあるんだけれども、いやとりあえずいいもん読ませてもらいました。