電子書籍は売れない。私が買ってないから。

近況報告

電子書籍は売れない。なぜか。「それなりの本好き」を自認する私が惹かれてないからです。

なんで電子書籍に惹かれないのかと言ったら、紙の本で足りてるからです。困ってないからです。まぁ保守的ですこと。そうね。紙の本が不便でしようがなくて、電子版だったらその不便が解消される、という事柄が現在見当たらないから、ですね、もうちょっと言うと。

「それなりの本好き」なんていう私の属性も明らかにしておきますと、読む本は小説、文芸書ばかりです。年間100冊程度の文芸書を読みます。通勤電車がもっぱらの読書時間で、鞄には常に2冊の本が入っています(途中で読み終わったら困るから)。興が乗れば自宅でも読むけど、そのくらいの読み方だと年100冊くらいで安定。「青空文庫」には当分入らないような最近のものばかりで、どちらかと言えば純文学寄りです。レビュー見てもらったら分かるけど。7割は古本で、3割くらいが新刊購入。申し訳ない。積読本はだいたい30冊くらいいつもあって、そのなかから適宜拾って鞄に入れます。読み終わったらどんどん古本に出します。これは名作!永久保存だ!と「保存棚」に置いてるのは100~200冊程度でそんなに増えません。

以上属性。

続いて「電子書籍のよいところ」とされる点が、私にはどう見えているかを記そう・・・と思ったんですが上記でほぼ言ってるような気がするので割愛。というかマガジン航にあった記事とほとんど見解かぶったので割愛。本の置き場に困ってもないし、持ち歩きも不便じゃない。紙に愛着があって離れられない、ということもないけど、電子書籍を使う理由もない(メリットと言われる点がそれほどメリットに感じられない。あるいはデメリットのほうが大きい)。

「それなりの本好き」で、私のように感じてる人、結構多いんじゃないか。「本好き」の層のなかでは一定の割合あるんじゃないか。どうだろう。自分の感覚がそれほど特殊とは思わないというそれだけですが。こんな私が、「私のような人」が、電子書籍を買ってないんだったら、そりゃ広がらないでしょ。

とすると、電子書籍を今後売るためには
1.私のような人に「紙は不便」だと思わせる(状況にする)
2.私のような人にも「電子は便利」だと思わせる点をもっと打ち出す
3.私のような人のことは考えず、別の人に売るべくターゲットを明確にする
といった方法が考えられます。

1は、紙では出さず、電子のみで出版するとかです。あるいは紙の書店をもっと本格的に潰して回るとか。そりゃ不便になるね。
2は、ソーシャルリーディングとかそんなこと? いろいろあると思うけど分かりません。分からないながら、待望はしてます。

しかし、出版社にとってみれば、1と2の手法を工夫して「私のような人」に電子書籍を買わせる必要がないですね。紙の本を買ってくれるユーザーを、電子書籍へ無理に移行させる必要はあまりない。本買ってくれればいいので(古本じゃなく新刊を買えとは言うだろうけどね)。「一つの本で、紙と電子の両方買わせる」戦略はありえますけど、そうすると価格が。

端末メーカーは1と2も進めたいでしょうが、出版社も読者もともにその必要をあまり感じてないんだとしたらなかなか厳しい戦いですよ。

そうすると
3.私のような人のことは考えず、別の人に売るべくターゲットを明確にする
はどうなのか。

「それなりの本好き」どころじゃなくて、蔵書で床が抜けそうな愛読家。そういう人には電子書籍、売れてるんじゃないですか。今の売れ方じゃ足りないってんなら、その層だけじゃ読者数が足りないってことでしょうかね。

逆にこの数年、本なんて買ったことがないような人。そういう人が「電子書籍なら買う」となれば万事OK。これは出版社も端末メーカーも想いをひとつにできます。で、売れますかね? そういう層に向けた「メリット」をちゃんと発していますかね?

なんかまとまらないのでまた機会改める必要ありそうですが、無理に結論まで言うと「私が電子書籍買いたくなるようなアピールをもっとして!」ということなんです。ん、ここでいいのかな。違うか。


文芸書好きの私が言うことなんで、「電子書籍」というときにも文学作品の電子化が頭に浮かんでいます。別の種類の本、実用書とか参考書とか、そういった本は別の観点(別の展開)があるかと思います。ですが、本稿では考慮から除外してます。

文芸に限定して考えるにしても、「ケータイ小説」がなんで売れたのか、を考えないことには不十分じゃないか、とも思います。思いますけど、「ケータイ小説」を読んでおらずその正体を知らないので。