井草森公園は想像していたよりはるかにひろく、りっぱに造成されていた。杉並病を恐れてひとっ子ひとりいない荒涼とした公園を思い描いていた弦一郎は、裏切られたような気分になっているのもおかしなものだと思いながら、池のほとりで足を停めて水面に視線を漂わせた。
西武新宿線井荻駅から徒歩5分の公園。井荻という地名は現在存在しないのですが、「井荻駅の周り」が「井荻という町」なんだなという認識を東京にいるとよくしてしまいます。
地名の由来としては、井草+荻窪なんですね。
以前不燃ごみ中継施設があり、住民がのどや目の痛みを訴えたのが「杉並病」です。
掲載日:2005-09-25