井草森公園 - 柳美里『女学生の友』

物語の舞台 - 井草森公園(東京都 杉並区)

井草森公園は想像していたよりはるかにひろく、りっぱに造成されていた。杉並病を恐れてひとっ子ひとりいない荒涼とした公園を思い描いていた弦一郎は、裏切られたような気分になっているのもおかしなものだと思いながら、池のほとりで足を停めて水面に視線を漂わせた。

西武新宿線井荻駅から徒歩5分の公園。井荻という地名は現在存在しないのですが、「井荻駅の周り」が「井荻という町」なんだなという認識を東京にいるとよくしてしまいます。

地名の由来としては、井草+荻窪なんですね。

以前不燃ごみ中継施設があり、住民がのどや目の痛みを訴えたのが「杉並病」です。

掲載日:2005-09-25
井草森公園イメージ
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※写真はイメージです。地図もイメージであり、写真撮影地点や物語の舞台の特定を意図したものではありません。

図書情報

井草森公園について

井草森公園(いぐさもりこうえん)は、東京都杉並区井草にある杉並区立公園である。面積は 39,503m2。杉並区立の公園では一番広い公園である。

当地は、旧通商産業省工業技術院機械技術研究所があったところで(当研究所は1980年(昭和55年)につくば市に移転した。)その跡地を利用して造られた公園である。研究所跡地には他に不燃ごみ中継施設である杉並中継所も造られた。

公園には遊具や広場のほか、樹木・草花・池なども整っており地域住民の憩いの場となっている。杉並中継所の屋上部は天然芝が敷かれた井草森公園運動場となっている。

1996年(平成8年)頃から杉並中継所付近の地域住民がのどや目に痛みを訴えるいわゆる「杉並病」が認められるようになり、マスコミに大きく取り上げられ、社会的な問題となった。杉並区は、杉並中継所を不要なものとする方向で進め

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