新潟の小さな漁師町に生まれた私の世界は、三区の神社であり、隣の松野屋という割烹であり、よく遊んでくれた若い芸者さん達であり、いつ見てもミルクコーヒー色をしている新川であり、風の強い日には波の音が聞こえるほど近くにある日本海だったから。
— 藤沢周『心中抄』
作中、何度も何度も繰り返されるフレーズ。
フィクション、小説ですが、舞台は藤沢周の故郷、新潟市西区にある内野です。酒蔵もあるし、おいしいお酒が飲めて芸者がいた町。
内野駅のそば、新川にかかる三日月橋のたもとにある内野大神宮が引用中にある神社。道をはさんで「松野屋」もあります。
掲載日:2007-12-16