三重県Y日市市から名勝、湯の山温泉に向かう私鉄の無人駅周辺には、ステーキハウスの予定地がチェーン店の看板だけ掲げられて二十年も放置されていた。駅前通りとはただ車が通過するだけの無人地帯で、コンビニは夜には閉店していた。
「母の大回転音頭」より。
「四日市」を「Y日市」と言い換えながら、湯の山温泉はそのままの地名。四日市から三重の名湯、湯の山温泉に向かう私鉄は「近鉄湯の山線」です。
無人駅ということで言うと、自動改札機の導入をしながら2012年秋にほとんどの駅の無人化を進めたらしいですね。それ以前から(つまりは本の執筆当時から)無人駅だったのは湯の山のひとつ手前、大羽根園駅のみです。ということは、引用文中にある無人駅は大羽根園駅だと考えていいのですね。もちろんフィクションですけども。
湯の山温泉は、まだ足を踏み入れてない、一度行ってみたい温泉のひとつです。
掲載日:2012-12-30