彦根城 - 白石一文『僕のなかの壊れていない部分』

物語の舞台 - 彦根城(滋賀県 彦根市)

 胸を突くような急な階段を上り、三層三階の天守の最上階にのぼって北西の眼下に広がる琵琶湖を間近に望みながら、僕がそんな話をすると、

「昔もそうやってちゃんとリサイクルしてたんだ」

 と枝里子が言う。

恋人との旅行で滋賀県の彦根城に立ち寄っています。最初は京都に行くんですが、恋人の顔色を伺いつつ予定変更して彦根まで出ています。京都からも「ちょっと足をのばす」圏ですか?

東京から新幹線で西へ向かうと米原の次はもう京都になっちゃってなんだかその間には何もないような気がしちゃうんですが彦根は米原の隣駅です。彦根城は松本城、犬山城、姫路城と並んで天守が国宝に指定されていて、日本を代表する名城のひとつですね。

小説としては導入部にあたりますが、花村萬月的というかあまり必然性がなく名所が出てくる感じではあります。だからこのあたり読んでても、初めて読む白石一文という作家の力量を「ふーん。こっち系なのね」とか思ったりしてました。後半どんどん凄みが出てくるんですけどね。

掲載日:2005-05-15
彦根城イメージ
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※写真はイメージです。地図もイメージであり、写真撮影地点や物語の舞台の特定を意図したものではありません。

図書情報

彦根城について

彦根城(ひこねじょう)は、近江国犬上郡彦根(現在の滋賀県彦根市金亀町)にある城。江戸時代には彦根藩の政庁が置かれた。天守、附櫓及び多聞櫓は国宝、城跡は特別史跡かつ琵琶湖国定公園第1種特別地域である。天守が国宝指定された5城のうちの一つでもある(他は犬山城、松本城、姫路城、松江城)。彦根八景・琵琶湖八景に選定されている。


[概要]

江戸時代初期、現在の彦根市金亀町にある彦根山に鎮西を担う井伊氏の拠点として築かれた平山城(標高50m)。山は「金亀山(こんきやま)」の異名を持つため、金亀城(こんきじょう)とも呼ばれた。多くの大老を輩出した譜代大名である井伊氏14代の居城であった。

明治時代初期の廃城令による破却を免れ

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