運動場ほどの大きさの空き地には、すでに大勢の村人たちが見物に集まっている。観光地のウブドから遠くないためか、旅行者、それも欧米人の姿がやけに目立つ。みな固唾を飲んでこの一大イベントの行方を見定めようとしていた。
国としてはインドネシアに属しながらも、バリはバリとして別のものと扱われることがほとんどですね。文学作品ほかでもバリはよく出てくるけど「インドネシア」は見かけなかったり。観光政策自体がそうなってるからなんでしょうか。
指先と目の動きが特徴的なバリ舞踏。観光的なそれではなくてもっと生活に近いダンス。この作品ではダンスに命を懸ける人々が描かれます。
主人公(日本人)はバリダンスが好きで何度も島に通い、バリの舞踏団に弟子入りし、日本でバリダンスのスクールを開いたりするのですが、実際熱烈なファンは少なくないのですよね。日本にダンス教室もたくさんありますし。