ハメーンリンナの街に着いたのは十二時前だった。つくるは駐車場に車を駐め、十五分ばかり街を散策した。それから中心の広場に面したカフェに座ってコーヒーを飲み、クロワッサンをひとつ食べた。
フィンランドはヘルシンキから北に100キロほどのところにある、ハメーンリンナ。夏のリゾート地です。
作中では主人公が人を訪ねてフィンランドへやってくるのですが、その人はヘルシンキのアパートを引き払って、ハメーンリンナ湖畔のサマーハウスで夏を過ごしてる、という話。レンタカーを借りてハメーンリンナを訪ねます。
フィンランドで初の鉄道はハメーンリンナとヘルシンキの間で開通したとかで、作中でも触れられますが、主人公と駅との関わりのなかで光るエピソードです。
掲載日:2013-04-21