角田光代
角田光代プロフィール&ガイド
角田光代(かくたみつよ)―1967年生まれ(57歳)。神奈川県横浜市出身。小説家、翻訳家。
大学在学中の1988年、彩河杏名義でジュニア小説「お子様ランチ・ロックソース」を発表。1990年「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞を受賞し、角田光代としてデビュー。
1990年「幸福な遊戯」で第9回海燕新人文学賞、1996年『まどろむ夜のUFO』で第18回野間文芸新人賞、1997年『ぼくはきみのおにいさん』で第13回坪田譲治文学賞、2000年『キッドナップ・ツアー』で第22回路傍の石文学賞、2003年『空中庭園』で第3回婦人公論文芸賞、2005年『対岸の彼女』で第132回直木賞、2006年「ロック母」で第32回川端康成文学賞、2007年『八日目の蝉』で第2回中央公論文芸賞、2011年『ツリーハウス』で第22回伊藤整文学賞、2012年『紙の月』で第25回柴田錬三郎賞、同年『かなたの子』で第40回泉鏡花文学賞、2014年『私のなかの彼女』で第2回河合隼雄物語賞、2020年「『源氏物語』訳」で第72回読売文学賞(研究・翻訳賞)受賞。
不愉快だな、と思う自分の感情をしっかり見つめることがまず大切なんだ、というような作風。でもよりによってこんな作品書いてて自分で嫌気が差さないのだろうかと心配でもあります。文庫がたくさん出てるのでどれから行くか迷うと思いますが、直木賞の『対岸の彼女』でしょうか。
関連作家・似てるかも作家:紫式部 森絵都 原田マハ 山本文緒 堀江敏幸 恩田陸 辻村深月 島本理生 山田詠美 三浦しをん
角田光代おすすめ本ベスト5
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家族とはこうあるべしとの幻想のなか、透明な壁の個室に閉じこもりながら幸福を演じる連作長編。壊れてしまってる家族といえ、ふと振り切れる求心に胸を衝かれる。だって誰だって望んで鍵かけたわけじゃないんだよ。文学(小説)
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実在の事件を端緒に想像を飛ばせた小説集で、あくまでフィクションなのに現実にぐいっと引き寄せられる。そのバランスが抜群。不倫相手の妻を殺すために金を積む女の、「警察沙汰にする」決意の在処には慄然とする。文学(小説)
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異性と恋愛を巡る往復書簡。それぞれに特殊な個性だけども、真摯な省察によって普遍に突き刺さってる言葉たちがある。膝打ち大会。「カーテン」からの論は、ゾッとする。「僕もそうだ」と自罰的な打ちのめされ方で。文学(エッセイ)
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家庭の無理解に苛立ちながらパートに出る子持ち主婦と、事件の記憶を封じ込めたまま学生気分の起業家、女同士の交流とすれ違い。安易な共感を拒むような、それでいて身が切れるようなリアリティが人物を厚くしてる。文学(小説)
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アジアに沈没するバックパッカー「真昼の花」、母や兄の平凡な生活に苛立つ「地上八階の海」。世間に馴染めず社会から黙殺される自分を断罪するふりで、正しいのは私のほうだという裏の思いが今風に息苦しくて凄惨。文学(小説)
角田光代レビュー一覧(27冊)
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