宮本輝

宮本輝プロフィール&ガイド

宮本輝(みやもとてる)―1947年生まれ(74歳)。兵庫県神戸市出身。小説家。

1977年に『泥の河』で太宰治賞を受賞してデビュー。

1977年「泥の河」(『螢川』に収録)で第13回太宰治賞、1978年「螢川」で第78回芥川賞、1987年『優駿』で第21回吉川英治文学賞、2004年『約束の冬』で第54回芸術選奨、2009年『骸骨ビルの庭』で第13回司馬遼太郎賞、2010年その活動により紫綬褒章受賞。

正調な日本文学。奇抜を嫌って王道一直線の作品群。どれもじんわりと効くタイプ。初めて手に取る人には、私が一番好きというだけの理由で『錦繍』をおすすめしますが、どれから手に取ってもいいです。要するにどの作品でも、宮本輝の作風を知るのに不適という作品はないという認識。

関連作家・似てるかも作家:池澤夏樹 堀井憲一郎 島田明宏 高樹のぶ子 山田詠美 川上弘美 小川洋子 島田雅彦 奥泉光 堀江敏幸

宮本輝おすすめ本ベスト5

  1. 『錦繍』表紙
    愛人との心中未遂から堕ちる男と、モーツァルトに死を聴く女が、離縁から10年を経て綴り出す往復書簡。割れた壺のような冷たい無音に支配される文脈のなかで、生へと牽引する令子の存在が感動的。過去、現在、未来。
    文学(小説)
  2. 『流転の海』表紙
    長編連作の第一部にあたる。落ちぶれた者、成り上がった者、戦後の何かが胎動を始める時代を描く。「星廻りとケンカをしてこそ、ほんまの人生とは言えんかのお」とある奇跡のように子を授かった熊吾の語調は力強く。
    文学(小説)
  3. 『道頓堀川』表紙
    道頓堀川の澱みに映る薄暗い繁華街で生きる人間達の長編。「同じ船に乗り合わせ」た者同士のシビアな人生ドラマだ。人数分の過去があってなおかつ過去は問わない演歌的青春群像。ビリヤードの最終段は完璧な美しさ。
    文学(小説)
  4. 『天の夜曲』表紙
    富山に越した母息子と、大阪を拠点に中古車業を起こす父。強い意志で運をなぎ倒してきた熊吾に運命が反撃と押し寄せる。踊り子あけみのエピソードはその狼煙か。年を取り、力の衰えも見える独り言の痛々しさが魅力。
    文学(小説)
  5. 『花の降る午後』表紙
    神戸の仏料理店アヴィニョンを舞台にした店乗っ取りの謀略。なのだが、女主人典子が自分の欲望に正直なものだから、若い画家との性愛物語になったりしてる。それでも典子の少女のような心の震えは清々しくも華やか。
    文学(小説)

宮本輝レビュー一覧(25冊)

  1. 『花の回廊』表紙
    少年伸仁に著者を投影した自伝的小説第五部。伸仁は尼崎の貧乏アパートで大勢の朝鮮人と暮らし、いろんな問題に巻きこまれる。熊吾の事業も動き出すんだが、後の成長に影響するだろうアパートの魔窟ぶりが主役の座。
    文学(小説)
  2. 『天の夜曲』表紙
    富山に越した母息子と、大阪を拠点に中古車業を起こす父。強い意志で運をなぎ倒してきた熊吾に運命が反撃と押し寄せる。踊り子あけみのエピソードはその狼煙か。年を取り、力の衰えも見える独り言の痛々しさが魅力。
    文学(小説)

宮本輝の新刊・近刊

  • 宮本輝『野の春 流転の海 第九部』表紙
    宮本輝
    2021-03-27
    新潮社 新潮文庫
    昭和41年春、大学生になった伸仁は部活動にアルバイトに青春を謳歌し、房江は兎我野町のホテルで賄い婦の仕事を得て働いている。別居の熊吾は進行す...
  • 宮本輝『灯台からの響き』表紙
    宮本輝
    2020-09-04
    集英社
    本の間から見つかった、亡き妻宛ての古いハガキ。妻の知られざる過去を追い、男は灯台を巡る旅に出る。人生の意味を知る傑作長編。
  • 宮本輝『草花たちの静かな誓い』表紙
    宮本輝
    2020-01-17
    集英社 集英社文庫
    LA在住の叔母が亡くなり莫大な遺産を託された弦矢。叔母の死んだはずの一人娘が行方不明だと知る。母と娘、運命の奇跡を巡る物語。