現代文学100字レビュー

ピックアップレビュー

  • 『逆説の日本史 4 中世鳴動編』表紙
    平安時代を読み解く鍵として戦争と平和、そしてケガレ・差別といった複雑な問題に入りこんでしまっている。そのため、歴史という分野からしばしば逸脱しているが、説の正しさを問う前に面白い。中世も謎が多いのか。
    歴史
  • 『野性の火炎樹』表紙
    『異族』にも出てくるマウイを主人公とした長編。ここでマウイは中本の血の因果で黒い肌に生まれた男として現れる。つまり『千年の愉楽』の世界を引いている。生き急ぐ彼をオリュウノオバの俯瞰視線が支配する世界。
    文学(小説)
  • 『季節の記憶』表紙
    父と息子、友人たちとの静かな稲村ガ崎。父は浮世離れしてるようでいて厳格に自己規定しているし、息子クイちゃんもその影響下にあるのだが、この関係がすごくいい。クイちゃんの純真が物語を愛らしく中和しながら。
    文学(小説)
  • 『ただのナマズと思うなよ』表紙
    16冊め。ネパール、ベトナム、カンボジアとアジア旅の多いエッセイだが紀行文は紀行文として別の本になったりするので、このシリーズでは日記としてのゆるさだけを味わうべきか。そういう意味では素人ブログみたい。
    文学(エッセイ)
  • 『子供たち怒る怒る怒る』表紙
    世の中には悪意が満ちていて、子供たちは暴力に立ち向かう強さを身につける…というテーマを深読みさせる隙もなく残虐な描写大集合。吐く。ぬいぐるみ吐く。作者が気持ちよくて書いてる気配を感じさせて戦慄もする。
    文学(小説)

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