現代文学100字レビュー

ピックアップレビュー

  • 『ぜつぼう』表紙
    クライマックスとなる絶望にまみれたダンス、このシーンを描きたいがために書き始めたんだろうな。落ち目の芸人がとか、ホームレスの誘いでの寒村暮らしとか、展開としては無茶が多いんだけど、件のシーンはいい絵。
    文学(小説)
  • 『現実入門』表紙
    献血、占い、合コンとこれまで怖くて逃げ回っていた「現実」を初体験してみるというドラマ。仕掛けが多いフィクション混じりのエッセイで終盤は驚愕する。人生の経験値、急激な上昇だ。笑いながらも祝福するばかり。
    文学(エッセイ)
  • 『物語ソウル』表紙
    ソウルの路地裏で日暮しの貧者達、変化する時代を後押ししようとしている義賊の物語。荒木の写真が街の湿気を伝え、いつの時代でもない欲望するアジアを描き出す。被抑圧者への優しく厳しい視線は作家中上ならでは。
    文学(小説)
  • 『秘密』表紙
    娘の体に妻の魂が宿るというオカルトな設定ながら自然体でハートフル。嫉妬や軽蔑、身も蓋もない感情も家族小説としてのそれで、だからこそ父・夫の想いがリアルに響く。父の決断(あるいは秘密)にはもちろん泣いた。
    文学(小説)
  • 『たき火をかこんだがらがらどん』表紙
    単行本未収録エッセイの棚ざらえ。すでに本になっているエピソードの重複で既視感も多々、でも「モノ書き」で食べ始めた頃、特にラジオのDJ風景は読んだ記憶がない。いやエッセイ集多すぎて自信ない。そこそこ新鮮。
    文学(エッセイ)

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