現代文学100字レビュー

ピックアップレビュー

  • 『越境者たち』表紙
    9人の作家9人の写真家によるシリーズルポ。国境を越えて暮らす人々に焦点が当たっているのだが、章によってはただの紀行文だったりはする。吉増剛造はやっぱり詩人だなとか作家ごとに癖のある文章を楽しむのもいい。
    文学(日記・紀行)
  • 『発作的座談会』表紙
    本の雑誌社幹部(笑)四名による座談会。初期は本周辺の話があるのだが、次第に「茶わん蒸しはおつゆかおかずか」とかワケのわからないテーマになる。もとより気の合う仲間同士の雑談なのだから楽しい会話を楽しもう。
    文学(エッセイ)
  • 『熊野集』表紙
    熊野を揺らめく連作短編。随筆のような短編と歴史小説のような短編を自覚的に配置している。現実と物語の境界が曖昧で、著者が秋幸に折り重なる。血で書いてきた作家の現在であり同時に熊野に分け入った聖でもある。
    文学(小説)
  • 『月の砂漠』表紙
    ITベンチャーを立ち上げて走ってきたものの、気づけば疎遠になった妻子と、乗っ取られようとしている会社。男娼が構えるピストルの、失われた激情を代行するように上げる声を聞け。家族の再生は簡単にできちゃだめ。
    文学(小説)
  • 『マルクス・ラジオ』表紙
    マルクス・ブラザーズ主演、1930年代のラジオコメディを訳出編集。元の英文が思い浮かばないほどこなれた駄洒落の嵐と、右往左往するだけのナンセンスな展開。古びれはしてないし笑えるのだが、少々疲れるかもです。
    文学(戯曲)

主な作家