現代文学100字レビュー

ピックアップレビュー

  • 『ギリシアの誘惑』表紙
    風土、歴史と遺構、文学と、ギリシャの深さを語るエッセイ。実際に著者が住んだ土地でもあるし、細部まで洗う性癖と相まって「僕にはこう見える」系紀行としての完成形だ。廃屋のテラスでワイン片手に物思う詩人だ。
    文学(日記・紀行)
  • 『さよなら、ニッポン』表紙
    小島信夫『残光』の普通でなさから入って、現代文学、新しい文学を考える。『残光』を模したかのように収束せず広がる問いかけで。私の好きな作家・作品がたくさん取り上げられてることが単純に嬉しかったりもして。
    文学
  • 『アンチノイズ』表紙
    音の三部作と呼ばれる三作目。騒音を測定して音の分布地図を作成する男。盗聴を趣味とする女。都会でも毎日梵鐘が鳴っているのに、皆何を聞いているんだ? 耳を塞ぐのではなく、耳を澄ましてみないか。という長編。
    文学(小説)
  • 『バードケージ』表紙
    3ヶ月以内に使い切れ、と1億円を渡された予備校生のお話。好きなものを好きなだけ買った後に残る「自分は何がしたいのか?」は道徳の教科書のように、薄汚れた心を突き刺すね。ネパールなんて得意技で固めすぎだが。
    文学(小説)
  • 『陽のあたらない坂道』表紙
    リンドバーグより早く大西洋横断飛行を成功させながらアフリカに着いてしまった悪運の人など、歴史に名を残せなかった人々を取り上げた短編集。世界で初めて常温核融合に成功した錬金術師など科学的知識もいっぱい。
    文学(小説)

主な作家