現代文学100字レビュー

ピックアップレビュー

  • 『毎日かあさん カニ母編』表紙
    母と息子と娘とアル中の父の子育て漫画。子供が無茶するエピソードだったり、自分の子供の頃を思い出す回想だったり、アホでも可愛いなぁって甘くなる母親の毎日だ。笑えたり泣けたりの振り幅のなかで一気に読める。
    芸術・美術
  • 『闇の中の眩しい天国』表紙
    『地獄の黙示録』に関して「二度見ればわかるというのは製作者が口にすべきことではない。甘ったれては困るのだ」と力強い言葉もあったりする映画評論。詳細な分析と緩みのない文章が冴える。文楽や音楽についても。
    芸術・美術
  • 『壜の中のメッセージ』表紙
    ロック評論家であるDJのもとに、自殺志願の女の子からポリスのリクエストカードが届く。ストリート上の若い群像を描く長編。ストーンズやスプリングスティーンなど「ロックとともにある青春」のいきいきとした賛歌。
    文学(小説)
  • 『この世のメドレー』表紙
    超然者が意地の張り合いから沖縄へ。そんでロックンロール。まぁーくだらない。こんなくだらないお話で一冊の長編が書けてしまう、別格の鬼才。繰り言の端々で笑えるんだけど、ダルそうな著者の顔が真に迫ってるの。
    文学(小説)
  • 『宙返り』表紙
    オウムを目撃したうえでの宗教物語。信者を裏切って「宙返り」した師匠と案内人が10年を経て世に打って出る。救いを求める人の心に何の言葉が必要か。再生する集団の絆が揺れあるいは凝縮されてゆく過程が鮮やかだ。
    文学(小説)

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