現代文学100字レビュー

ピックアップレビュー

  • 『限りなく透明に近いブルー』表紙
    芥川賞受賞のデビュー作。福生を舞台にしてセックスとドラッグの乱痴気騒ぎが繰り広げられるが、不思議にクールだ。冷たい沸点という感じか。視覚的な毒々しさも読みやすいようにコーティングされている印象がある。
    文学(小説)
  • 『石を置き、花を添える』表紙
    年を取って、亡くなった知人、もう時を止めてしまった事物、振り向いた坂下に見える思い出たちを慈しむ短編集。だからすごく静か。「ミャッ」と鳴いたとしてもそこに猫はいないのだ。それとももう、誰もいないのか?
    文学(小説)
  • 『リンダリンダ』表紙
    ブルーハーツの曲を全編に使ったミュージカル。バンドやろうぜ、音楽やろうぜって青春劇なのに、いつのまにか爆弾作ってる全共闘。夢はいつだって美しく、追いかければ逃げ去るけど、それでも歌わざるをえない熱さ。
    文学(戯曲)
  • 『流星ワゴン』表紙
    悔恨だけを何度も繰り返し見せ付けられてそれらを全て許してゆくことで、家族の成す道を探す。同い年の父なんて強引な設定をものともせず感動で包む構成力はさすが。やり直すことなんてできないから生きてけるって。
    文学(小説)
  • 『青い鳥の住む島』表紙
    『何もなくて豊かな島』続編、カオハガンから再びの報告。前著に共感した人々が遊びにくる、観光客も集まる、島のオーナーとして頭を悩ますことは増えるばかりだ。変質しないものなんてないけれど夢は変わらず光り。
    文学(ルポ)

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