現代文学100字レビュー
ピックアップレビュー
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紀行エッセイ集。日本の辺境としての島々探訪と、トルコやチベットなど海外巡礼の二部からなる。上品な雑誌『旅』連載のものが中心であるためか、穏やかな旅行記。世界を植民地にする武器は下世話な下半身だろうに。文学(日記・紀行)
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狂騒的で祝祭的な二百回忌。輪郭のぼんやりとした者たちが正体を現さないまま飛び回る、もどかしい夢のリフレイン。カラフルな細部もなんか読むそばから全部こぼれてって記憶には色も残らないという読書体験をした。文学(小説)
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仏像探訪の珍道中。法隆寺の百済観音にボディコン娘を見、六波羅蜜寺の空也上人をラッパーだと規定する。遊んでいるようで系統立っている。仏像への愛を感じる。山形立石寺の由来仏エピソードには逆に笑ってしまう。芸術・美術
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核戦争三部作と呼ばれる初期三作の完結編。核戦争後のシェルターで鳴る物語。廃墟ではじける嬌声。生き残った者は何処へ向かい、遺言(=スワン・ソング)は誰が聞くのか。行こう、廃墟へ。舞い降りる意志が胸を打つ。文学(戯曲)
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食べ物、持ち物、出会う人、出会う町。とりとめのない旅の記憶をだらだら並べてある。そのだらだらが魅力だったりするので処置なしだが、もう少しテーマを絞って濃い話をしてもよいのに。「ラッピング」には笑った。歴史




