現代文学100字レビュー

ピックアップレビュー

  • 『見仏記 海外篇』表紙
    ついに海外へ飛び出した仏像マニア二人組。仏教伝来のそのルーツを探る旅は韓国・タイ・中国、そしてインドへ。百点満点の仏は中国五台山にあった!と叫ばれると旅支度したくなるが、個人的にはタイの廃寺が見たい。
    芸術・美術
  • 『ルート350』表紙
    短編集。どれも「語り手」の立ち位置、物語の語られ方に綾のある作品群。「物語卵」なんかは語り手たちが暴れすぎで前衛色だけど、巻頭作では世界を冒険するハムスターを見守る視点が文体ともマッチして良いムード。
    文学(小説)
  • 『歌うクジラ』表紙
    不死遺伝子を抱えて宇宙へ。ディストピア未来小説。グロを含む執拗な描写は物語を推進しない細部へ注がれていて、プロットがむき出しという印象。語られる思想もナマで共振しにくいが、強烈な鬱エネルギーをご賞味。
    文学(小説)
  • 『文学王』表紙
    「ぼくの好きな日本の作家たち」として漱石や谷崎が論じられるなど、時評よりはもっと本格文学論的。といっても力を抜いて軽く流してる印象なんだけど。おかげで「文学王」なんて謙虚なタイトルがついているわけだ。
    文学
  • 『イノセントワールド』表紙
    現代を放浪する女子高生のもろくしたたかな日常。知的障害をもつ兄との近親相姦、売春、レイプと暗い性の展覧会だ。当時、現役女子高生が書いた作品だという噂もあった。そう考えればうまい。販売戦略的にもうまい。
    文学(小説)

主な作家