現代文学100字レビュー
ピックアップレビュー
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野良猫に餌をやって回る主人公は、死んでいった猫の記録を付けている―もう60匹以上も。父の死、そしておそらくそう遠くない自身の死を、生きた記憶のなかで縦に置き、横に置き直して眺める。すごく静かな小説二編。文学(小説)
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第二弾。進化論など生物学的なテーマが多く、幾分とっつきやすい。サイバラは相変わらず「とっつかない」のであるが。しかし文章よりも「カット」に注目されるというのは作家としてマズイことなのではないだろうか。文学(エッセイ)
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待望の第三巻。「ラブストーリーである」という世間の評を肯うように、青豆と天吾の引き合う力に焦点をあわせて圧倒、美しいまでの完結感。そのぶん精神サイド、リトル・ピープルなどに謎は残ったままなのが焦れる。文学(小説)
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言葉をつついて出てきた埃を高らかに差し上げるいつものノリなのだが、そのチマチマ感を読者は期待し、著者は目論んでるのだろうか。気が緩んだところにするっと入ってきちゃうのだよな。確信犯だけど癖になるよね。文学(エッセイ)
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ホワイトの依頼によりブラックを監視することになった探偵ブルー。何も起こらない日々にこの依頼の正体を思案し続ける長編。考えることの意味? 自我の境界が緩くなってゆくのだがあくまで明快な文体が崩れないね。文学(小説)




