現代文学100字レビュー

ピックアップレビュー

  • 『麦酒主義の構造とその応用力学』表紙
    ビールばかり飲んでいる自分は、まるでビールを燃料にして動く機械ではないかというタイトルのエッセイ集。小説のアイデアをいろいろ考察するものが多く『猫殺し』的私小説集と読むことも可能。「杯は読書の敵だ!」
    文学(エッセイ)
  • 『さよなら渓谷』表紙
    ある事件の意外な未来から敷衍し、被害者と加害者、人間の業を描く。にしては内面への踏み込みが足りてなく、状況証拠から心理を積み上げさせる造りになってる。人の心は誰にも覗けるものではないというコーダかね。
    文学(小説)
  • 『ロックンロール日和』表紙
    マリ・クレールに連載された音楽評論。全面的なストーンズ賛歌だ。こういうものはリアルタイムで読まねば意味のないものではある。ほか取り上げられているのはプリンス、マディ・ウォーターズ、ボブ・マーリィなど。
    芸術・美術
  • 『映画でボクが勉強したこと』表紙
    古今東西映画エッセイ。「アラン・ドロンとはぼくのことだった」とか映画とともにあった青春を、その喜びを語る。ビリー・ワイルダーがよいだのあの作品はイマイチだの実にシンプルな「映画ファン」という立ち位置。
    芸術・美術
  • 『鬱』表紙
    一大長編。文学性を拒絶した性表現をポルノと呼ぶのなら、この作品はポルノから大きく逸脱してしまった。終盤、物語は青い文学論と哲学談義で拡散し収拾がつかなくなる。こういう時はそう、問題作と言えばいいんだ。
    文学(小説)

主な作家