現代文学100字レビュー

ピックアップレビュー

  • 『ずんが島漂流記』表紙
    歩く魚がいるという未知の海域を目指し、大人達に内緒で舟を出す。ようやくたどり着いた無人島での生活、さらに新しい世界へ。危機感が薄く漂流物としてはほのぼのしすぎの感があるが、わくわくする気持ちは広がる。
    文学(小説)
  • 『ドイツイエロー、もしくはある広場の記憶』表紙
    『九月の四分の一』に対置する恋愛小説集。こちらは女性を主人公としていて流麗な展開風景なのだが、ペニスとペニス的なもの(エッフェル塔だとか)に感傷をかぶせて仕上げる作者の手癖が逆に強調されて見えたりする。
    文学(小説)
  • 『子どもを救え!』表紙
    郊外で起こる妻子殺しの事件。それをなぞるように千鳥は夫からも父親から滑り落ちて行く。文学は子供を救えるか? 阪神大震災とオウム事件と内省も内包。『優しいサヨク~』の世界は不倫小説という祈りへ成熟した。
    文学(小説)
  • 『MUSIC』表紙
    『LOVE』の続編的な長編で、猫を中心とした冒険活劇。4人と1匹の登場人物たちが猫笛吹いたり観光したりそれぞれのスピードで決戦の地へ向かう。襖絵のような雅と技工の鳥ねこ戦争まで、重奏する疾走感で興奮できる。
    文学(小説)
  • 『膝のうえのともだち』表紙
    猫の写真集+短編一編。ただのスナップ写真なんだけど、傑作エッセイ『猫にかまけて』『猫のあしあと』で描かれたエピソードを思い出しながら、そのまっすぐな視線に涙腺が。短編は人間と猫の立場が入れ替わる怪作。
    産業

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