現代文学100字レビュー

ピックアップレビュー

  • 『やがて哀しき外国語』表紙
    旅行者ではなく生活者の視点で語られたプリンストン滞在記。(大学で教えることは別として)ジャズを聴いたり走ったり特に変わった生活でもないのだが、日本を離れて日本や文学を考えたりするのは意義があるんだろう。
    文学(エッセイ)
  • 『藪の中で…』表紙
    劣情を催させることを目的に書かれた「官能小説」ってやつだ。ゴルフ場の林の中という舞台も、旦那に聞こえるような距離で奥さんとという設定もポルノ的。つまり「欲情させてやるぜッ」と著者の力いっぱいの文章で。
    文学(小説)
  • 『これもおとこのじんせいだ!』表紙
    女について、人生の転機について、旅について、男達のリレーエッセイ。意図したとおりに酒の席で前のめりで語ってしまう彼らの姿が見えるよう。それぞれ味ある文章だが、沢野のエンタテイメントに徹した潔さが光る。
    文学(エッセイ)
  • 『最後の瞬間のすごく大きな変化』表紙
    難しい語彙がないにも関わらずこれだけ読みにくい小説も久しぶり。普通の生理とは違う思考の流し方だからか。リズムはいいし短編の長短のバランスも好印象なんだけれども、この癖のある文体を愛せるかどうかはどう?
    文学(小説)
  • 『孤独の発明』表紙
    透明な父の背中に手を伸ばして自分の背に触れることになってしまう「見えない人間の肖像」、断片から記憶を再構築する試み「記憶の書」を収録。「詩」から始めた作家の資質が分かりやすく提示された後半が好ましい。
    文学(小説)

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