現代文学100字レビュー
ピックアップレビュー
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陰湿ないじめを受ける二人の交流と、いじめる側の論理。こんな文体も書けるのかと驚くうちに、善悪を混同させる世界に浸かってる。辿り着いた場所がヘヴンか何処かも分からないけど壮絶に美しい、ラスト痺れました。文学(小説)
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自身による映画化の原作を含む短編集。死に場所を求めてやってきた片田舎で、生と死の意味に触れる男。彼岸へ渡る死者の舟は、日本海の寂しさにも合っている。「記憶の羽根」は奇妙な時間表現、場面転換で楽しめる。文学(小説)
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江國香織と交互に書き継がれたコラボレーション恋愛小説。8年前に別れたあおいへの想いに突き動かされ、順正の心は2人の約束の地フィレンツェへ疾走する。江國版とは対照的に全て激情としてある愛が世界を駆け巡る。文学(小説)
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ニューヨーク、パリ、ミュンヘンでの講演を巡る写真集&対談集。日本語の妙と各国の伝わり方を探す対談部分もよいが、さまざまなタイプの「日本人」を街にたたずませた写真がいいね。海外だからなおくっきり日本人。芸術・美術
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第三弾。やはり毒舌が冴える。西原の漫画と神足の文章はそれぞれ違う視点で、別に意見が合っているわけでもないんだけれど、店の様子が不思議とよく見える。単行本3冊が文庫本2冊に編集されているので注意されたい。産業




