現代文学100字レビュー
ピックアップレビュー
-
郊外で起こる妻子殺しの事件。それをなぞるように千鳥は夫からも父親から滑り落ちて行く。文学は子供を救えるか? 阪神大震災とオウム事件と内省も内包。『優しいサヨク~』の世界は不倫小説という祈りへ成熟した。文学(小説)
-
ネズミの親子たちの大冒険を描くファンタジー童話。著者に期待してたものとは違うので戸惑うものの、ハラハラドキドキの展開は先が気になる出来。人間の所業にも考えは及ぶけど、モグラ一家の能天気さとか雰囲気良。文学(小説)
-
綿矢りさ、川上未映子、角田光代など女性作家たちとの対談集。悩み事相談室を真似ながら、結果的に文学論議になってる優等生ぶり。でも文壇ギャルカフェみたいな加藤千恵&島本理生の回のほうが楽しい世界を覗けた。文学(エッセイ)
-
転生し続ける事で次元を越え、世界と近しいものに転移して行くショートストーリー。絵本というにはあまりにオカルティック。イラストのグロさと相まって自分が人間じゃなくなってゆくような心持がします。肉か光か。文学(小説)
-
「消える妻」という文学ジャンルが存在するかのようにきっぱりと消える妻。理由も分からず探す主人公に、父の愛人や売春クラブが絡む。「ブルー」と東京タワーの関係が美しく成就するのと、料理が旨そうなのが救い。文学(小説)




