現代文学100字レビュー
ピックアップレビュー
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講演を採録したもの。ニーチェ、フーコー、ドストエフスキーを取り上げ文学と哲学を論じている。作家が哲学を分かり易く噛み砕いたというものではなく淡々と語るのみ。それは著者の真面目さを示すものなのだろうか。文学(エッセイ)
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主人公がいないとか、物語性を最後まで抑圧してみせたりとか、「誰も見ていない時、月は存在するか?」という問いの、見られてない月を描写する試みだと言える。実験性がいつも人を楽しませるわけではないけどもね。文学(小説)
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著者のサイト「村上朝日堂」をCD-ROM化した第二弾。各国で訳された村上本の表紙画像一覧は初公開企画だし検索システムも完備でサイト読みきってる人にも保存版的価値。なにより今回も安西水丸との生声対談が楽しい。文学(エッセイ)
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「錆びた世界」を写し取った写真集。ガイドブックというくらいだから詳細に案内してくれるんだろう。ここから逃亡せよというのか、あきらめろというのか? 短編が数本収録されているがやはり写真がメインの変な本。芸術・美術
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表題作では心中未遂の果てに、「砂の城」では血族の連鎖の先に、生きることの意味を見出す、のだが、心の動きを書き込まない作風ゆえにか伝わりにくいかも。想像力で補う元気があれば一緒に覚醒できるかもしれない。文学(小説)




