現代文学100字レビュー
ピックアップレビュー
-
しつこいけど赤マント。日本ってまだまだ貧しい国なんだな、という嘆息の「死ね全国のクルマピカピカ野郎」「死ね全国のアウトドアバカたちよ」には大いに賛同だ。雑多な中にも珍しくも「主張」が多発するエッセイ。文学(エッセイ)
-
論文の自動生成プログラムに執心する表題作と、超記憶が街を構築する話の二編が響きあう。応用力を獲得するコンピュータ、演算能力を高める人間、世界を容れきるのはどちらが先だろうかね? 思考実験ながら読める。文学(小説)
-
緊密な連作を想像させる造本イメージよりはもうちょっと振れ幅のある短編集。普段使わない領域を弄ってくるような文体に酔いながら、気づけばモノトーンの世界にどっぷり浸かってる。冒頭の銅版画の印象が最後まで。文学(小説)
-
シリーズ第四弾。相続税は親が金持ちだからといって子が自動的に金持ちになるのは不平等だという健全な思想なのだ、とか非常に分かりやすくも資本主義な現状のお話。これを読むと家を買う気がしなくなるな、何故か。文学(エッセイ)
-
メタ的な構造も、「ポンパ」で定型を破ろうとしてまた凡庸に陥ってる登場人物も、真新しい小説表現ではない。ただ口に出してみると響きの楽しい言葉、というなら「あああるよね」というくらいの追想が落しどころか。文学(小説)